美容皮膚科医伝授!シミ改善のホームケアや治療法|種類や原因も解説
シミは種類や原因によって、効果的なケアや治療法が大きく異なります。間違ったアプローチでは、かえって悪化させてしまうことも。
本記事では、美容皮膚科医の監修のもと、代表的なシミの種類や原因をはじめ、ホームケアのポイントや医療によるシミ治療まで詳しく解説します。
シミの種類と原因
シミを改善するには、シミの種類や原因に応じたケアと治療が必要です。シミの種類によっては、間違ったケアで悪化してしまう可能性もあります。
まずはご自身のシミの種類やその原因を理解しておきましょう。

老人性色素斑(シミ)
老人性色素斑は、主に紫外線によるメラニンで生じる最も一般的なシミです。大小さまざまな茶色のシミで、年齢を重ねると数が増えたり、色が濃くなったりします。
老人性色素斑は、幼少期からの体質や日頃の過ごし方が大きく関与します。アウトドアが好きな方、日焼け止めのケアが不十分だった方は、紫外線による肌ダメージを蓄積しやすく、年齢にともなってシミが増加する傾向にあります。
老人性色素斑は、平らなシミですが悪化して膨らみが生じてくると「脂漏性角化症」というシミに変化することもあります。
炎症性色素沈着
炎症性色素沈着とは、ニキビ・湿疹・かぶれなどの肌の炎症による刺激によって生じるシミのことです。肌トラブルで生じた炎症が治ったあと赤みは引くものの、赤褐色や黒っぽいシミとして残るケースがあります。
肌でメラニンが過剰に作られることで色素沈着が起こります。通常は肌のターンオーバーで徐々に薄くなり改善されますが、紫外線に当たると色素沈着が濃くなり、シミとして残ってしまいます。
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
ADMは、肌の真皮層のメラニンが沈着することによって生じる灰色・青色のシミです。一般的な茶色のシミと大きく異なった後天的なアザの1つで、遺伝の影響が大きいとされています。ホルモンバランスの崩れによって悪化するケースもあります。
そばかす(雀卵斑)
そばかすは、鼻や頬などに現れる細かい茶色のシミのことです。「雀卵斑(じゃくらんはん)」とも呼ばれ、主に遺伝的な要因が関係しています。そのため、幼少期からそばかすが現れ、成長とともに増える傾向があります。また、紫外線の影響によって悪化することもあります。
ただし、人によっては思春期を迎える頃にそばかすが目立たなくなるケースもあるといわれています。
肝斑
肝斑は、頬周辺に現れるモヤモヤした淡いシミのことです。左右対称に生じる女性特有のシミで、ストレスや女性ホルモンの乱れによって生じるとされています。特にホルモンが乱れやすい妊娠や産後に現れやすく、30代頃の女性に多く見られる傾向にあります。さらに、紫外線や肌への刺激で悪化する場合もあります。
ホームケアでシミは改善できる?
シミには種類があり、ホームケアで改善できるシミと改善が難しいシミがあります。日頃の紫外線対策や美白ケアなどのホームケアで改善の余地があるとされるのが、老人性色素斑・炎症性色素沈着・肝斑です。。ただし、すでに悪化してしまった濃いシミや大きいシミの場合、根本的になくすことは難しい場合があります。
また、ホームケアだけでは改善が難しいシミは、遺伝性の強いそばかすやADMです。特にADMは他のシミよりも深い真皮層に生じるシミであるため、専門のクリニックでの治療が必要です。
シミケアにおすすめのホームケア
自宅で取り組めるホームケアでは、美白やシミ予防の効果があるドクターズコスメや美容液、メラニンの生成を抑制する内服薬などがあります。
美白ケア・シミ予防
美白やシミ予防に効果的とされる化粧品のなかには、ドクターズコスメというものがあります。ドクターズコスメは、医師や皮膚科医が開発・監修したコスメを一般的に指します。
一部のMT製品はネオスキンクリニック恵比寿でも取り扱っています。
TXA濃縮美容液
TXA濃縮美容液は、医師が処方する高濃度のトラネキサム酸を配合した美白美容液です。シミや肝斑の原因となる物質を阻害するトラネキサム酸やナイアシンアミドという美白成分を配合しています。朝・夜の1日2回、気になる箇所に塗布することで、シミ・肝斑・色素沈着の改善に有効性が期待できます。
ネオスキンクリニック恵比寿でも取り扱いのある美容液です。
ホワイトニングサプリ
普段の塗る日焼け止めだけでなく、体内から紫外線対策ができるホワイトニングサプリもあります。内服することで、内側からシミ予防ができ、老化を促進させる糖化を抑制できます。
紫外線は季節や天候に関わらず常時降り注いでいます。紫外線のUVAは衣服やガラス窓を貫通して肌に届いてしまいます。日焼け止めに加えてサプリメントで内側から肌ダメージをケアすることで、手軽にシミ予防が可能です。
美容内服
美容内服は、メラニン生成を抑制する成分や肌のターンオーバーを正常化する成分などが入った内服薬です。毎日朝と夕食後の2回内服を続けることで、身体の内側からシミ・肝斑・くすみの改善、美白効果、透明感アップなどの効果が期待できます。
効果の実感には個人差がありますが、最低3〜6ヵ月程度は服用し続けることで、肌の変化を感じやすくなります。内服するだけで手軽にシミ予防や美白効果が期待できるホームケアです。
【美容皮膚科医おすすめ】ホームケアで改善が難しいシミには美容医療
大きく濃くなったシミは、ホームケアだけで改善が難しい場合があります。ADMやそばかすなど、遺伝性の強いシミも同様です。そのような難治なシミに対しては、美容医療が有効です。
シミの種類別に、美容皮膚科医がおすすめする効果的な3つのシミ治療をご紹介します。
ピンポイントでシミを取りたいなら:リポットレーザー
リポットレーザーは、「シミの消しゴムレーザー」とも呼ばれる韓国発の話題のシミ治療です。気になるシミを、ピンポイントで除去することができます。
特に注目すべきは、肝斑の上にできた難治なシミにもアプローチできる点です。通常、肝斑とシミが混在している場合は、まず肝斑の治療を優先しなければ目立つシミの除去は難しいとされています。しかし、リポットレーザーは独自の特許技術により、肝斑を悪化させることなく、濃いシミを安全に治療することが可能です。肝斑よりも先に目立つシミを取り除きたい方におすすめの治療法です。
お顔全体のシミ・そばかす・くすみに:IPL光治療(ルメッカ・ステラM22)
IPL光治療は、表面のシミやくすみはもちろん、肌奥までケアできるシミ治療です。顔全体のそばかすやくすみを改善して肌全体のトーンアップが叶います。光を当てることでコラーゲン生成を促進し、ハリ感アップや小じわ改善の効果も期待できます。
なかでも「ルメッカ」は、高い出力が特長のIPL機器です。2種類のモードを重ねて照射することで、シミだけでなく赤み改善の効果も発揮します。パワーの深さを調整すれば、肌奥の潜在シミや薄い組織にもアプローチでき、シミ予防も可能です。さらに、サファイアクーリングという機能で施術の痛みを軽減。痛みに配慮しながら、高い効果を求める方におすすめです。
「ステラM22」を使用する「フォトダブル」では、2種類のフィルターで光エネルギーをダブル照射し、肌奥の組織に反応します。さらにスポット型のチップを使用する「フォトトリプル」では、濃いシミにもアプローチができ、より集中的なケアが可能です。
女性特有の肝斑に:ピコトーニング
ピコトーニングは、シミやくすみはもちろん、治療が難しいとされる肝斑にも効果が期待できるレーザー治療です。「ピコ秒」と呼ばれる非常に短い照射時間でレーザーを照射するため、最小限の出力で高い効果を発揮します。
従来のレーザーでは対応が難しかった微細なメラニン粒子も粉砕できるため、これまで取りきれなかったシミにも有効です。肝斑に加え、シミやくすみが混在している方にもおすすめの治療法です。
シミ予防のために見直したい生活習慣
シミを予防し、すでにあるシミを悪化させないためには、日焼け止めや基本的なスキンケアに加えて、生活習慣の見直しも重要です。
シミは、本来であれば肌のターンオーバーによって自然に排出・修復されますが、睡眠不足や偏った食生活はそのサイクルを乱す原因となります。十分な睡眠とバランスの取れた食事を意識することで、ターンオーバーが整い、健やかな肌の維持につながります。
特に食生活では、シミの原因となる活性酸素の働きを抑える、抗酸化作用のある食材を積極的に取り入れるのがおすすめです。
シミの種類が判断できない場合はクリニックへ
シミの改善には、種類に応じた正しいケアや治療法を選ぶことが大切です。老人性色素斑・肝斑・炎症性色素沈着・そばかす・ADMなど、シミにはさまざまな種類があり、それぞれ原因や治療アプローチが異なります。見た目だけでは判断が難しいケースや自己判断に迷ったときは、まずは専門の美容皮膚科に相談しましょう。
ネオスキンクリニックでは、医師による正確な診断のもと、肌状態やお悩みに合った適切な治療法をご提案いたします。高性能カメラと解析技術を搭載した肌診断器「VISIA」も導入しております。気になるシミがある方は、お気軽にカウンセリングへお越しください。